GOLDEN ROUND

〜展覧会のお知らせ〜

2017年3月4日(土)から26日(日)まで、
大井敏恭、末次弘明、林亨の展覧会をポルトギャラリーA(札幌市中央区)にて開催いたします。
ご高覧のほど、よろしくお願いいたします。
(企画・構成:塚崎美歩 林亨)

3月4日(土)〜26日(日)10:00〜19:00(会期中無休)
会場:北翔大学北方圏学術情報センターポルトギャラリーA
(北海道札幌市中央区南1西22 1−1)
出品作家:大井敏恭・林亨・末次弘明

《イベント》
■ワークショップ
「対話による鑑賞―見る人がアートを作る―」
日時:3月4日(土)13:30〜15:00
会場に直接お越しください(申し込み不要)。
作品を見て話しあいながら鑑賞のひとときをたのしみましょう。進行役はアートファシリテーターの山粼正明さん。

■アートよもやま話
北海道美術ネットの梁井朗氏と参加メンバーが作品や今のアート状況などについてざっくばらんに話し合います。
日時:3月4日(土)15:00〜16:30

■展覧会コンセプト
Hello darkness,今日のニュースでは、最新のテクノロジーが生身の知性よりもはるかに先鋭な直観を開発したと報じられたらしい。私の頭の中には、いまだ言葉にならないイメージの揺籃。矩形の窓から差し込む光は煌めくけれど、この部屋の小さな陰影に何を映せばよいのだろう。そしてこれからも絵画は続く。
公園に朽ちた遊具ジャングル・グローブを見いだして、そこにエネルギーの充実とそのグローバルな循環のたわみを読み取り制作してきた林亨は、いま最新の科学技術における技術的特異点に新たなエネルギーの喧騒を見出している。大井敏恭の作品のなかでは、言葉の形をとらない思考mentaleseが、絵画を通して響くように表現される。エナメル質の桎梏で心電図のリズムを刻み音楽の波を描いてきた末次弘明は、絵画材料の薄闇に目を凝らし、そこに新たな光を見出そうとする。彼らの絵画におけるゴールデン・ラウンドは、この地からそれぞれに輝く軌道を描き、絵画をめぐる新たな旅となるだろう。
(塚崎美歩)

群馬県近美 戦後日本美術の出発1945-1955

群馬県立近代美術館の展覧会
戦後日本美術の出発1945-1955−画家たちは「自由」をどう表現したか

最終日かけこみ。
各章立て自体はこれまでにあった展覧会のテーマで、同時代性で集めたオムニバスの感じがあるのだけれど、作品のチョイスが良く楽しんだ。おお舟越とおもったら松本竣介な《彫刻と女》、岡本太郎のシュールな感じの白旗の作品や、桂川寛、森芳雄などあまりよく見たことがなかった作家が出ていて嬉しい。

なんですが、常設のモーリス・ルイスがなんか良くて、それをゆっくり見てしまった。ここにおいて千葉の気分かよ自分…、と苦笑いしつつ新橋へ。


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宇部ビエンナーレ /凹みスタディー

宇部ビエンナーレに凹みスタディーが出品されているようですね。
この機会に行ってみたい。

谷口 顕一郎「宇部市のための凹みスタディ
http://www.ube-museum.jp/modules/pico/content0124.html
会期/2015年10月4日(日)〜11月29日(日) 9:00〜17:00
10月10日(土)〜11月29日(日)のうち金土日祝・祝前日18:00〜21:00 彫刻ライトアップ
会場/緑と花と彫刻の博物館(ときわミュージアム) 彫刻野外展示場
755-0025 山口県宇部市野中三丁目4番29号(ときわ公園内)
◆第26回展詳細はこちら
http://www.ube-museum.jp/modules/pico/category0016.html
◆出品作品についてはこちら
http://www.ube-museum.jp/modules/pico/category0019.html
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東近美 コレクション展 藤田嗣治 全収蔵作品

(2015年10月18日)

藤田嗣治戦争画の色あいを味わいたくて、国立近代美術館へ。傷口に沈むようなカラーフィールド。鉄錆のような赤みのブラウンを薄く重ねた濃淡は生身の暖もりで前線のショットを包む。歴史画の戦局は甘いような鉄の匂いに包まれて、傷口をはねる血も荘重に画面全体へと波紋を響かせてゆく。スポットライトにくっきりと浮かぶ真っ白な刃そして歯、遠い点景の空に添えられたブルーや草木のカーキがひやりと冷たい。

所蔵作品展 MOMAT コレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。
2015.09.19〜12.13 東京国立近代美術館

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土で描く ワークショップ

(2015年10月18日)
藤沢市アートスペースの展覧会関連ワークショップ 米山幸助「土で描く」に行ってきました!
藤沢の海岸の砂、畑の土、河原の石などから灰色、黄色、赤、緑とさまざまな色ができて、にかわで練ると絵の具になっちゃうという、王道だけど発見いっぱいの美術の時間を楽しみました。
河原の石は難しいみたいだけれど、身の回りの土や園芸用の土など案外、色々なものが乳鉢だけでなんとかなるようです。おぉ…それは衝撃!乳鉢すごい。
スペースもなかなかアットホームな感じ、藤沢の明るい太陽が気持ちよかったです。





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玉川大学教育博物館「静岡聖ハリストス正教会寄贈 山下りん・日比和平が描いたイコン」

(2015年10月17日)

玉川大学教育博物館にて「静岡聖ハリストス正教会寄贈 山下りん・日比和平が描いたイコン」。

山下りん笠間市に生まれた日本初のイコン画家。工部美術学校にてフォンタネージの指導を受けたのち、ロシアでイコンの技法を学ぶ。帰国後、神田駿河台日本正教会・女子神学校にアトリエを構え制作、晩年は笠間に帰郷。各地の正教会にイコンが納められている。

日比和平は信仰の篤い家系で幼少の頃からイコンを見て育ち、見よう見真似で描いたイコンで亡命ロシア人を喜ばせた。日本正教神学校を卒業後、函館正教会の伝道師となる。美術については大阪石膏研究所にて学び、豊橋に移ってからも自宅でイコン制作を続け、ニコライ堂や横浜、浜松、札幌、小樽、苫小牧などの正教会にイコンを遺している。静岡の正教会では山下りんとともに設置されたほか、彼女のイコンの修復も手掛けている。

山下りんの作品をこんなに近くで見られたのは初めて。淡いトーンで意外にしっかり入っている輪郭線、眼差しに宿る素朴で純な光にふっくらとしたピンクの唇、ふわふわと揺れるような髪の毛のタッチ、柔らかな薔薇色の肌に落ちるグレージュの陰影、グレイッシュで淡い色調、それらが醸し出す甘いムードと響くような規則的な構成とポーズの生真面目さ、少女のように清らかな感覚。

日比和平は細長く伸びて捻れを加えたマニエリスムの身体に、直線的な襞に強いハイライトを入れた表現主義の衣服を纏う人物像がスタイリッシュ。強いダークトーンの輪郭線で描かれた顔貌をのぞきこめば、確かな筆致で線的な鼻筋と深い眼窩が描かれている辛口の人物像。

定型のストーリーでありながらこれほど違う対照的な二人の作品が一枚のイコノスタスの壁面を飾っていたのは刺激的でもあるし、異なる個性が協調し、一枚の壁面に深みを加えるようにも見える。耐震工事と聖堂縮小によりこれからは個々のタブローとしての魅力に光が当たってゆくようになる。


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朝倉摂展ギャルリー・パリ(横浜・関内)

ギャルリー・パリの朝倉摂展へ。
http://www.galerieparis.net/guide.html

空間に食まれるようなヌード素描、良かったなー。

その背に載せた荷が石の重量でも、まだ優雅なポーズから逃れることは出来ない。絵筆を武器にして、彫刻から舞台へとページをめくる。膠とピグメントの組合せは想像していたよりもずっと自由で、頭の中だけに形式という地図があるみたいだ。そして女は地図を見ながらいくらでも道に迷うことが出来る。彫刻性へ、厚塗りマチエールでなくて、フラットなガーゼみたいな膠が案内するなんて。


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