水曜。

・ヒラマ画廊、チャリティー展。

高校で教えをうけた美術の先生の作品がお目当てで行ってきた。なんだかどの作品もよかった。絵画は、彫刻をしているひとらしく、確かなデッサン力でシルエットを捉えた馬や建築が、水の中に浮かんでいるような、不思議な浮遊感を孕みながら配置されているもの。彫刻は、木彫の抽象彫刻なのだけれど、動物のように引き締まった存在感のある脚部の結節部とは反対に、ゆるく傾いている上部がはかなげで、その均衡がまた面白い。もう一回見たい。
(どれも、買えばいいのに、と思うくらいのお値段だったのだけれども。…とはいえ、そんな気持ちで買っても大事にできないので縁がありそうなものを買うのがいいのかなと思っています。)

GALLERY HIRAMA:
  http://web.mac.com/akinorihirama/Gallery_HIRAMA/Welcome.html

Exhibition Info in this blog:
  http://d.hatena.ne.jp/tsukasakimiho/20091201

・山内壮夫 Yamauchi Takeo

ヒラマ画廊で頂いてきた美術ペン。運よく、古いものも混じっていて、109(2002年春号)を手に入れることができた。しかも、その号には柴橋伴夫氏による「山内壮夫論13−建築との協働(1)」が掲載されていた。山内壮夫については、興味が湧いてきたところだったので、機会があれば、この連載をまとめて読んでみたい。

 「美術ペン」Bijyutsu Pen書籍情報:"Bijyutsu Pen" is free-paper of art critic in Sapporo-city.
    http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00147334

・回想。私のいま必要としていて手に入らないものをすべて持っているように見えていたひとが、私の困窮しているその部分に対して嫉妬を露わにするので、つい「そんなの誰だって、そう。私だけじゃない」と誤魔化してしまった。憐れみをうける情けなさをそのひとの憎しみが拭い去っていた。そこにある憎しみの感情だけが私を幸福に照らしだすように思えた。幸福と豊穣のうちに溺死してしまいそうな点において、私たちは似ていた。

・回想、マスオさんと沼ガールズ。鱒のように清水を求める発言に引っかかった。というのも、そのような年長者のまわりには、若い男女がひっきりなしに、鯰の様に泳ぐための教えを請いにやってきていたからだ。鱒と鯰の泳ぎを知ってなお、鱒の泳ぎを規範にするのは、品格だろう。にも拘らず、貧ゆえに鯰の泳ぎにしか目がいかず、いまだに危かしく進む。
 12月30日現在。気持ち悪いことを嫌う。やっぱり、あざとい色合いが出るような場面は、私も苦手のようだ。鮭子プロジェクトに回帰。