水曜。

・物故(真新しい)。一度、物故作家に目が行くと一転、なかなか受け入れられなかった人の死が心やすい出来事に感じられてくる。手に取れなかった作品集をやっと開くことができそうだ。

・回想。磁器製の薄い透かし細工の器をガラスケースから両手でそっと持ち上げて床に置き、写真を撮影してからまた同じ場所に戻す。

・やっと、と思えば、もはや。与えてくれ、その先をゆくひとの背中も孤高に見えたので、小さな夢がもう叶っていると気づくまでに少し遅れてしまった。